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2009年2月28日 (土)

2月28日 支配語

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いまでは死語扱いだが、僕が外国語を学び始めた1960年代には「言語帝国主義」と言う言葉が存在した。僕らに取って外国語と言えばアメリカ語で、文明と言えばアメリカ合州国が文明の手本だった。どの時代でも戦勝者の言葉が支配語だ。

ヨーロッパ系の言語、イギリス語、スペイン語、ポルトガル語、ドイツ語、フランス語、オランダ語などが世界中に広まって行ったのは宣教師と海軍の戦艦。それに積まれた陸戦隊に先導されたヨーロッパからの植民者により、植民が推し進められ結果であることは誰でも知っている歴史的事実だ。英国議会では植民地と奴隷制の歴史的清算さえ話し合われている時代だ。

北米が欧州大陸の出店であるとは僕らは誰も思いもしなかったし、第一、戦前に欧州大陸へ行けた人間など極、一部の高給役人か大会社の選ばれた社員や芸術家、大金持ちだけで庶民は比較対象すべき対象すら持たされなかった。

アメリカ語がイギリス語の出店として派生したものであることは誰でも知っているが、僕ら日本人がそれを肌で感じるのはロンドンの地下鉄(チューブと言う)窓口で切符を買う時だった。

窓口仕切りパネルの向こうに座る係りの女性に行く先を告げても通じない。何度言っても通じない。相当英語(実はアメリカ語なのだが、)に自信がある者でも最初はへこむ。後ろに次の乗客に並ばれたら相当あせる。

現在はオイスターと言うスイカのようなタッチ方式のカードで乗り降り出来るので、そのような洗礼を受けることはないだろうが、タクシー(キャブ)に乗り、行く先を運転手に告げる場面で同じような目に合うかもしれない。(ただし、ロンドンの地下鉄料金は馬鹿高い。初乗りで4ポンド、約560円、オイスター・カードを使い50%割引の2ポンドでも280円だ。)(090228現在レート)

もちろん、外国語など基礎があれば、後は慣れなので聞き取れるようになれば上達は早い。現実のロンドンは旧植民地から来ている人々でごった返していることはご存知の通りで、様々ななまりで英語は話されている。今や発音はあまり気にする必要もない。

イギリス語の本場で自信をすっかりなくし引きこもってしまう人も居ると聞く。そうなるのは日本人は男性のほうが多いかも知れない。女性は強い。日本国内で2級市民扱いされることが多く、それが日本女性を打たれ強くしているのだとすれば、日本の後進性の証明ではないのか。外国で可能性を求めて自らの才能を発揮するのも女性が大半だ。考えさせられる。

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