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2009年4月19日 (日)

 投票したひとには減税クーポンを。

ギリシャは投票が義務付けられている。1945年に始まる冷戦の時代。ギリシャとトルコを防共の橋頭保をしようとしたアメリカ合州国は、その国が反共でありさえすれば、どんなに自国民に牙をむく政権だろうと徹底的に保護した。その中でヨーロッパの中でも辺境に位置したギリシャは、仲の悪いトルコと並んでNATOの最前線基地にされていた。

その関係でCIAが後ろ盾になっていたギリシャ軍にアメリカはドルをつぎ込み、それがギリシャ国民の不幸を生んだ。1967年に引き起こされた軍事クーデタで議会は閉鎖され、欧州自身にとっても長く汚点となった軍事政権はそれから7年も続くことになる。現在、ギリシャは国政選挙での投票が義務付けられている。それも出生地へ戻り投票することが法律で定められている。選挙の大切さを身にしみて知っているからだろう。

従って、総選挙があるとギリシャ全土が里帰りで大変な混雑を来す。そんな国内事情から総選挙時のギリシャは全土観光に適さなくなる。それほど国政選挙の投票を大切にするのは1967年軍事クーデタで民主主義が破壊され、野党の弾圧、拷問が横行したことが大きな理由だ。映画監督のコスタ・ガブラスや作曲家のミキ・テアドロキスなどがこの時、迫害を逃れてフランスへ亡命したのは世界的に良く知られている。その時の痛切な記憶が選挙投票を大事にする行為につながっているのだろう。確か棄権には罰則があるはずだ。余談だが、ガブラス監督のお嬢さんはフランスでやはり監督になっている。

繰り返すが、ギリシャ国民に取ってはクーデターは二重の屈辱だった。 なんと言っても欧州内でのクーデタは欧州自身の恥となった。それも現代史の中での事件だからなおさらだ。密告が奨励され、それには報酬が支払われた。少なからぬ国民が密告に加担したとされている。当時の欧州市民達は現代ヨーロッパでこんなことが起きることに深い屈辱感を味わった。

そして冒頭で書いたように民主主義の卸元、アメリカはCIAを使いギリシャの民主主義を踏みにじって行った。そのような経験をすれば、国政での投票は義務と国民は感じるだろう。本来、国民の血と涙で勝ち取った投票の権利は大切にしなければないものなのだ。僕等にはそこまで痛切な思いは投票に抱いていないが、投票を少なくとも特典付きで義務化することを日本も目指しても良いだろう。例えば次の免許や旅券の更新が無料になるような特典を政府が出すと言う方向でも良いのではないのか?罰則ももちろん必要になるかも知れない。

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