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2009年5月24日 (日)

1930年代を思い起こせ。

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あの時もまた、政治が重要だった。

スーザン・ストレンジは「1931年5月半ば、オーストラリアの一地方銀行クレデイット・アンシュタルトが破綻した。」と著書に書いている。それを読んで、僕は自分のブログで、2008年から続いている金融恐慌と1930年代の大恐慌の類似点を指摘し続けている。そう、それは1998年に英国で出版され、翌1999年に岩波書店から翻訳出版されたスーザン・ストレンジの名著「マッド・マネー」に書かれていたことなのだ。

惜しいことに1997年に英国出身のこの経済学者・スーザン・ストレンジは鬼籍に入られている。彼女が現在生きておられたら、2010年、今ここにある惨状をどのように論評しただろう。また、彼女から経済危機解決に向けたすばらしい提言が為されたのではないだろうか。もちろん歴史にイフはないので、ここでそれを書いても仕方がない。

スーザン・ストレンジは1986年に書いた「カジノ資本主義」以来、彼女の最晩年、1997出版の「マッド・マネー」まで、いずれ新たな世界的破局を迎える10年後を警告し、処方を示して逝かれたのは偉大な業績だと言えよう。

さて、問題のオーストリアは、IMFは東欧に融資を集中させてきた西欧の中でも、これは朝日新聞にも同様に記事が出ていたが、自国のGDPの7割に匹敵する額が東欧諸国向けの融資という無茶をやっている。と指摘している。
ベルギーは30%、オランダ15%、イタリアは10%に上るという。オーストリアの主要銀行は不良債権の50%以上が東欧向けだったという。そして同国全銀行の持つ金融資産は同国GDPの3.5倍に上るそうだ。

返済が焦げ付いたら、オーストリアは銀行を国有化して債務を保障すると言っても追いつかないだろう。オーストリアはIMFの管理化に置かれることになる。EUに取っても屈辱だ。サブプライムと住宅バブルがはじけて危険水準にあるのは英国、スペインも同様だ。1931年の危機同様、オーストリアは見捨てられる可能性もある。

1931年の大恐慌に学ぶとすれば、中央銀行は財政規律に向かう本来的な傾向を乗り越え、インフレ政策を取らなければならない。1931年にはデフレ論者は間違っていた。英国の2010年の財政赤字がG7中最悪になるにしても、イングランド銀行の反対を押し切ってでも、英国政府は再度の大幅な財政出動を行わなければならない。それと同様にEUも再度の大幅なインフレ政策を取らなければ欧州の景気回復は覚束ないだろう。2010年もまたデフレ論者は間違って
いる。今回もまた、政治が重要なのだ。1930年代の悪夢を繰り返してはならない。

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