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2009年6月20日 (土)

第2章 第四話 噂好きの日本人達

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おれが真相を掴んでいた訳はなく、口さがない事務所出入りの日本人達が、これまた身近な同業の悪口をサカナに食事やコーヒーを取りながら噂話をしているのを聞いていたからに過ぎない。誘われて一二度、そこに同席していれば嫌でも事情通になる。俺はそんな話題にしか興味を示さない人達と付き合うのが億劫になっていた。自然彼ら、彼女らからは距離を置き、虚実を織り交ぜた噂話にはそれ以上付き合う機会を極力減らした。さて、この不良コンビがこの有様では現地日本人は玉石混交どころか、「ただの石ころ」にも失礼と言うものだ。所長、副所長達は所詮、どんな玉石にも加工できない、道端の石ころのような人達だった。

俺ももし、その時代から遡ること2,3年前に、欧州で一人、極貧状態で放浪をしていたなら、同じような種類の人間にならなかったと言う保証はなにもない。長い放浪によって引き出された欠乏感がより貧しい心根を生んでゆくことになったっろうと自分でも感じた。自分で招いた事態とはいえ、このような品性の貧しい欧州定住日本人を60年代の終わりに大量に生み出していたのだろうと今にして思う。彼等の一部の者は小器用だったが、一番大切な誠実さや透明感は感じなかった。もちろん、幸いにも、例外的に優れた品性の立派な人達にも会えた。彼ら彼女らは貧しくとも、自信に満ちたくましくその与えられた状況を楽しんでいた。品格を保つのは、決して財布の中身だけではないと教えてくれる一群の人々がそこにいた。

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