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2009年8月16日 (日)

機関銃の社会史

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1993年に初刊行されたジョン・エリスの名著「機関銃の社会史」が平凡社ライブラリーで再出版された。原書は1975年に出されている。この本が暴く機関銃出現による現実は衝撃的である。日本語訳は越智道雄による。

それによれば、

1.米国において初期の機関銃は労働組合弾圧に使われたと言う事実。ただ、多くの場合大虐殺には至っていない。もちろん、例外はある。

2.当初白人同士には使われなかった機関銃はアフリカやアジアの植民地獲得戦争ではアフリカ 人やアジア人に対して容赦なく使われる。大半は英国人による人種偏見が根にある。それは広島・長崎に原爆が落とされた事実に繋がって行く。

そして訳者による解説ー「最終兵器観の社会的変容」がまた、素晴らしい。アメリカは今、共和党支持基盤の南部を中心に大変なことになっているらしい。

それは本書・解説のほとんど最終章に「過剰な人間中心主義」がテクノロジーを抱き込むという見出しが掲げられていて読者の眼をひくのだが、そこには、今日では「テクノロジーに対峙する過剰な人間中心主義」が4000万人もいる「キリスト教右翼」を抱き込み、核兵器によるハルマゲドン・最終戦争を煽っていると書かれている事実だ。絶望的な状況に置かれているその4000万人は終末思想により自分達だけが、現世から離脱しようとしているらしい。

もうひとつ、驚くべき事実は「かつて輝かしいリンカーンの政党だった共和党は、以後の100年で劣化を続け、選挙地盤が北部から南部へとずり落ちてきた。逆に、奴隷制支持の反動的政党・民主党は、南北戦争の敗北以後、南北に分裂、革新化した分派が北上、F・ローズヴェルト政権で完全に差別性を払拭した。しかし、南部に残った民主党の分派は、差別性を温存。劣化した共和党を南部へと引き寄せたのである。このアメリカ史最大の皮肉は、なぜか日本ではほとんど注目されない。」と書かれていることだ。いや知らなかった。

良い本には、やはり読まなくては知りえない事実が満ちている。

     

     

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