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2010年1月13日 (水)

井成格の嘘とマスコミによる検察の買収 - 検察リークは廃止せよ

1月12日の「世に倦む日々」は何かと話題の小沢一郎の資金団体疑惑にタイトルが示す興味深い論評を寄せている。下記はその抜粋だ。

「小沢一郎の資金疑惑については大きく三つの問題が言われている。第一は、資金管理団体の陸山会が04年に購入した土地取引をめぐる問題で、購入原資の4億円が政治資金収支報告書に未記載だったとされる疑惑である。第二は、小沢一郎が新生党と自由党を解散させた際、二党の政治資金の残金を自分の政治団体に移動していた疑惑で、報道によると解党によって私物化された資金の総額は23億円に上る。そのうち9億円が政党助成金の交付によるものだとされ、現在も17億円がプールされたままだと言う。第三は、民主党の組織対策費に関する疑惑で、小沢一郎が民主党の代表に就任した06年以降、3年間に22億円の巨費が組織対策費として山岡賢次と佐藤泰介と輿石東の3人に支出されていた問題である。使途は不明。自由党・新進党時代には、4人の議員に75億円の組織対策費が支出され、そのうち31億円は藤井裕久に渡されていた。年末から年始にかけて、小沢一郎の資金疑惑に関する情報が錯綜している。そんななか二つだけ確実なことがあり、一つは、これら全ての疑惑情報が特捜部を通じてマスコミにリークされて出されているという点と、検察が立件するのは第一の土地取引に関する収支報告書虚偽記載だけで、秘書だった石川知裕と大久保隆規の2名が刑事責任を問われて起訴され、小沢一郎は形ばかりの事情聴取で放免され、通常国会開会前に捜査終了になるだろうという点である。

第一の問題については、検察が刑事責任を問うて立件するのは政治資金規正法違反(虚偽記載)だが、リークされている情報の内容はもっと重大で、ゼネコンによる贈賄と小沢一郎の収賄の疑惑が含まれている。土地購入代金として用意された4億円について、それは収支報告書未記載の簿外の現金だったが、石川知裕が供述しているような小沢一郎の箪笥預金ではなく、胆沢ダム工事に関連した水谷建設からの賄賂資金1億円が含まれていた疑いが強く、水谷建設側からの証言はすでに関係者によって公開されており、単なる検察のリーク情報のレベルではなくなっている。検察による小沢一郎への事情聴取がどのような内容になるかは未知数だが、問題としては明らかな贈収賄事件であり、昨年の西松建設と同様、ゼネコンが公共工事発注の見返りに小沢一郎に賄賂を提供し、それを小沢一郎が受け取って土地購入の代金に充てていたという構図になる。今回のリーク報道で窺い知れるのは、捜査の積み重ねで検察は過去からの小沢一郎の黒い政治資金の出入りの全貌を掴み、その手法、すなわち脱法(合法化)の手口も抑え、事実上、小沢一郎を丸裸にしているということである。だから、仮に今回は秘書2名の在宅起訴で終わったとしても、参院選前や参院選後に新しい問題を再びマスコミにリークし、小沢一郎の資金疑惑で何度でも騒動を起こさせることができるぞというメッセージが発信されている。」
ここからの論評は爆笑ものだ。おもしろい記事なのでここだけでも読んで貰いたい。
「週末、1/10のテレ朝のサンデープロジェクトで、郷原信郎が生出演して、「04年の4億円は陸山会の政治資金収支報告書に記載されている」と爆弾発言、マスコミ報道の出鱈目を証拠を添えて喝破する挙に出た。スタジオには岸井成格と星浩の新聞幹部2名が同席していて、この爆弾発言の前に狼狽させられ、田原総一朗が小沢一郎を糾弾する集会にするべく目論んだ番組は、一転してマスコミ側が恥をかかされて釈明に追われる醜態の生放送となった。この郷原信郎の反論は、中身としては、決して小沢一郎の潔白を証明するに足るものではなく、事実としては、単にもう一つの4億円が記載されていたと言うだけに過ぎない。すなわち、定期預金を担保にして小沢一郎が銀行から借り入れ、陸山会に政治資金として入れた4億円の存在があり、この分については陸山会の04年の収支報告書に漏れなく記載されていたという事実が説明されただけだろう。問題になっている簿外現金の4億円とは別の4億円である。翌日、1/11の報道ステーションを注目したが、1/10の政治番組を意識してかしないか、04年に陸山会に流れた政治資金として、銀行借入の4億円と簿外現金の4億円の二つがあることが解説図とニュース原稿の中で示されていた。結論としては、検察のリーク情報に虚偽があったと言うよりも、マスコミの側の検証が不十分で、検察の言うがままを記事にしているだけであるため、問題の構図の全体が記者の頭に入っていないところから起きた失敗である。岸井成格も星浩もその場で何も説明できず、郷原信郎の指摘を認めざるを得なかった。
滑稽だったのは、検察リーク報道のミスを衝かれた岸井成格が、釈明に窮して奇想天外な作り話を喋り始め、何と、「記者は検察のリークを記事にするのではなく、検察に質問をぶつけて、そのときの検察の顔色を見て記事を書く」と言い放ったことである。それが新聞記者による検察に対する「裏取り」だと言うのだ。この発言には驚いたが、岸井成格の発言に従えば、新聞が言っている「裏を取っている」は、実際には何の根拠もなく、単に取材した関係者の顔色を見て記者が勝手に判断しただけということになる。語るに落ちるとは、まさにこの日の岸井成格だったが、新聞がいかに出鱈目な取材で記事を書いていて、記者が記事の根拠について責任感を持ってないかを証明するハプニングだった。真実を追求しようとする姿勢も精神もなく、まともな取材も検証もせず、権力側が垂れ流す情報に群がって好き勝手なことを書き散らし、単に朝日や毎日の看板(ブランド)で読者に記事を信用させているのである。新聞の「裏取り」とはその程度のものだろう。だから誤報が頻発するのである。岸井成格の言っていた中身をもう少し解説すると次のようになるはずだ。記者は小沢一郎をバッシングして売る記事を書きたいのと飲み食いをしたい。検察は新聞を使って政治介入する満足を得るのと同時に高額な饗応にありつきたい。そこで二人で寿司屋や料亭で落ち合い、新聞社の交際費で高級食材を食い散らかし、記者は検察が言ったとおりをメモし、それを翌日の記事にするのである。記者は頭の中がカラッポで、政治資金規正法の法律解釈も不明なため、検察が言うとおりの情報をそのまま並べるしかできない。
これは、検察が逮捕や起訴や家宅捜索に及ぶ前段階のリークであり、マンツーマンの検察リークの現場である。飲み食い(饗応接待)が入る。強制捜査の後は、検察はマスコミ記者を一同に集め、集めた部屋でPCとプロジェクターを使った説明をしている。考えてみれば簡単にわかるが、堀江貴文が逮捕されたライブドア事件にせよ、守屋武昌が逮捕された防衛省汚職事件にせよ、大久保隆規が逮捕された昨年の西松事件にせよ、各社の新聞記事とテレビのニュース報道は悉く同じ内容で、ブロックチャート図を使った事件の構図説明は各社とも全く差のない情報で出てきたではないか。専門的な法律用語が含まれた犯罪の事実解説(構成要件の説明)は、記者が独自に調べ考えて原稿を書いているのではなく、検察から一律に情報提供されたものだということは一目でわかる。そして、検察は捜査内容を説明する記者会見など毎日開いてはいない。記者会見を開いてないのに、検察からの説明情報としか思えないものがマスコミ各社を通じて毎日のように紙面と画面を埋めた。これが検察リークだ。岸井成格の「検察リークなどない」という発言は真っ赤な嘘だ。検察リークには様々なタイプとケースがある。岸井成格が言っていたのは、検察の方から報道にリークを持ちかける場合ではなく、記者(岸井)の方が何か世論操作目的で政治家の疑惑記事を書こうとして、自分で記事を捏造し、その捏造に根拠を与えるために検察幹部を料亭や寿司屋に呼び出して飲み食いさせるケースである。そのとき、検察は確かに黙って岸井成格の話を聞き、顔色を見せているだけだろう。岸井成格はそれを「裏」とする。検察は何も聞かず何も話さなかったことにする。
検察の方は、単に中トロと寒ブリの寿司をつまみ、ふぐ刺しとあんこう鍋に箸を入れ、記者と雑談しただけにする。話の中身の証拠は何も残らない。そうしたことが日常茶飯事に行われている。これは、見方を変えれば、マスコミによる検察官の買収であり、捜査情報を売り買いしてマスコミがネタを仕込む贈収賄の悪弊である。実際のところ、今回の小沢一郎の疑惑報道を見ていると、数社のマスコミ記者を一同に集めてリークしているのではなく、リークは個別に行われている可能性が強く、商売の臭気が異常に強いのが特徴として感じられる。マスコミ、特に毎日と読売は、政治目的以上に新聞を売るために検察から情報を仕入れ、大衆の関心をかき立てるべく小沢疑惑報道を過熱させている。産経はイデオロギー的な政治目的で、小沢一郎の失脚と民主党政権の打倒を狙って今回の疑惑報道に参加している。読売と毎日は両方の目的を持ち、一石二鳥を狙ってやっている気配が強い。検察の側は、政治介入と飲み食いが目的だが、むしろマスコミの接待饗応に集る動機の方が大きいのではないか。今回、結局のところ、小沢一郎と民主党に配慮して、捜査は国会開会前に終了することにし、小沢一郎にはかすり傷もなかった。自民党は小沢一郎を参考人招致すると言っているが、最初から腰砕けの状態で、谷垣禎一は「予算審議が終わったら」などと1/10のNHKで言っている。独自に調査もしていないし、検察任せで本格追及する意思もないのだ。予算委質疑で炸裂させる隠し球の爆弾も準備していない。検察は、司法の任務を越権した過剰な政治介入をしながら、政治介入の目的を何も達しておらず、単にマスコミの販売部数と視聴率の商売を支援しているだけだ。
小沢一郎には何の傷もつけられず、参院選への影響もない。検察がこの問題で意味ある捜査をして国民の前で司法責任を果たすということは、すなわち、リークも何も無しに小沢一郎を直截に収賄容疑で立件することである。リークは不要だ。現実にゼネコン側の贈賄の証言があり、カネの動きを隈なく把握している以上、立件起訴は可能で、公判の維持も十分だろう。躊躇の必要はない。収賄の構成要件が不安ならば、政治資金規正法の監督責任要件で十分ではないか。さっさと立件することだ。たとえ裁判で無罪になっても、(一部の民主党信者を除いて)国民は検察を責めることはしない。不当判決を出した裁判官が責められるだけであり、政治資金規正法強化の世論が起きるだけだろう。1/10の番組で言っていた枝野幸男の発言が正論であり、もうこの辺りで検察リークの悪習は止めるべきだ。検察官が捜査過程で得た情報を外部に秘密を漏らす行為は、国家公務員法で定められた守秘義務違反であり、最高1年の懲役が課せられる重い刑事犯罪である。慣習で認められてきたからと言って、法律で禁じられている行為を正当化することはできない。まして法を司る立場の検察官ならば尚更ではないか。そして、その慣習は単なる慣習ではなく、実体としては捜査情報の売り買い(飲み食いの代償の情報提供)という買収行為に他ならないのである。政権交代して、民主党政権は事務次官会議を廃止した。長きにわたって事実上の日本の官僚行政の最高意思決定機関として君臨した会議を廃止したのである。であれば、法務大臣の千葉景子は、意を決して検察官への指揮権を発動し、検察リークの慣行を廃止するべきであろう。検察とマスコミの癒着を断つ英断を下すべきだ。

法務大臣は省内に調査委員会を設置し、検察リークの実態について専門家を入れて調査するべきで、国会の司法委員会も同じ動きを起こすべきである。言論の自由の大義名分でマスコミを甘やかすのも限度がある。検察の無用な政治介入を防ぐべきだろう。

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